今、ひそかにブームとなっている着物での街歩き。ハードルが高いイメージの着物ですが、もっと手軽に楽しむための着こなし方や防寒対策などをご紹介します。2016年の始まりは着物で初詣に行って、一年の良いスタートを切ってみてはいかがでしょうか?
初心者さんでも大丈夫。着崩れ対処法
いざ着物を着ようと思ったとき、大きな不安になるのは着崩れなく一日中着物をキープしていられるかという点ではないでしょうか。いくら上手な人に着付けをしてもらっても、着付け後の一番キレイな状態をキープするには、着ている本人の努力が必要。ポイントを押さえて、女性らしい作法と着崩れの直し方を身に付けましょう。
内股・小股は着物の基本
着物で歩くときは、背筋を伸ばし、内股気味に小股で足をまっすぐ運ぶようにしましょう。着物は大股では歩けません。セットした裾がずれていってしまうため、歩幅を小さく刻むようにして歩きます。
また、歩く際は左手で荷物を持ち、右手は裾をヒラヒラさせないように軽く押さえると、品のある歩き方を演出することができます。
トイレに行くときは
着物でトイレに行くのは至難の技。しかし、落ち着いて順を追った行動をすれば、着崩れする心配もありません。
できれば、洗濯バサミを用意すると便利です。
まずは、前裾を外側の面からめくり上げ、帯紐に挟みます。同様に後方もめくり上げて洗濯バサミで帯に固定します。そして内側の裾もめくっていけば、スムーズにトイレを済ませることができます。また、顔を下のほうに向かせると、ファンデーションが着物についてしまうこともあるので、顎にハンカチをはさんでおくと汚れずに済みます。
衿のゆるみ、裾のずれ
襟元がゆるんだ場合は、お尻の背縫い部分の生地を引っ張って調整をしましょう。加えて、足元の裾がずれた場合は、お端折(おはしょり)と呼ばれる丈を調整している帯の下部分を短くしたり長くしたりして、着崩れを直すことができます。
帯のゆるみ
帯がゆるんでしまうと、着物全体が崩れてしまうのではないかと不安な気持ちが出てくるもの。その不安をなくすための処置法は、ハンドタオルをうまく活用することです。
帯がゆるんでいると感じたら、背中にある帯の結び目部分にハンドタオルなど薄手の生地を詰めることで対応できます。帯は通常、二重に巻いていますが、ハンドタオルを入れる位置は、帯の内側でも帯と帯の間でも構いません。
しかし、この方法は応急処置にすぎません。近くに帯を締められる人がいる場合には、なるべく早めに締めなおしてもらう方が良いでしょう。
寒い冬でもあったか!着物コーデ術
マフラー、ショール
防寒をする上で、首元を温めるのは鉄則!
着物は、衣紋と呼ばれる衿の後ろ部分が開いているため、身体が冷えやすくなっていまします。外にいる時間が長い場合は、マフラーやショールなどでしっかりと防寒をしましょう。
着物に馴染みのない人だと、成人式に身につけるようなファーをイメージしがちですが、着物であっても普段の洋服で合わせているマフラーやショールで十分です。
ロング手袋
着物は袖口が広いため、長袖のインナーを着ると手首から見えてしまうため、肘から下に来るインナーは控えましょう。代わりに、肘から手先にかけては、ロング手袋で寒さ対策をします。
ファーがついたデザインやレースを用いたものなど、おしゃれで女性らしいものは、コーディネートのアクセントになるのでオススメ。財布を出したり携帯を操作するときに手袋をつけたりとったりするのが面倒だという人には、指先が開いているアームウォーマーもオススメです。
ポンチョ、ケープ
着物だけでは寒いけど、普段着ているコートは着れないし和装の羽織物は持っていないという人が多数だと思います。そんなときは、ポンチョやケープを羽織るようにしましょう。袖を通さずにすむので、脱ぎ着も簡単です。
ウール素材
着物にはどんな生地が使われているか知っていますか。
一般的に着物に使用されているのは「ちりめん」「羽二重」「紬」の3種類ですが、温かさを重視するなら「ウール」のものを選ぶようにしましょう。「ウール」は、温かさが優れているほか、シワになりにくく生地そのものが軽いという性質があるため、着物に慣れていない人は普段の洋服に近い感覚で着れるでしょう。
日本文化を楽しもう!着物で街ブラ
歌舞伎鑑賞
最近、着物で歌舞伎を見に行く人が増えていることを知っていましたか?
いつもと同じ街でも、着物を着て雰囲気を変えてみると、よりイベントが盛り上がりますよね。
浅草散歩
下町情緒溢れる浅草の町並みを散策するのも、着物を楽しむ方法のひとつです。
浅草は外国人観光客も多いため、着物姿を喜んでもらえますよ。普段からよく行く場所でも、着物で町を歩けば、新鮮な気持ちで楽しむことができるでしょう。
浅草近辺では、レンタル着物を1日4〜6,000円程(着付け込み)で借りることができます。
【レンタル着物店】
■レンタル着物 小袖 浅草店
■浅草レンタルきもの 古都
■浅草愛和服
ぜひ手軽に着物を楽しんでみてくださいね。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
日本ならではの美しい文化である着物。日常的に楽しめたら嬉しいですよね。
一見ハードルの高そうに見える着物ですが、着物に馴染みのない人でもポイントを押さえれば着崩れすることなく楽しむことができます。
新しい年のスタートであるお正月の初詣だけでなく、日本の文化が残るエリアに出かけるときなどに、ぜひ着物で楽しんでみてください!