美容ライター: cozycozy
取材協力:D-FRONTクリニック
院長 田中 智佐子
お医者さんと聞くと、「なんだかプライドが高くて怖そう…」「忙しくてあまり話を聞いてくれなそう」「要件以外は冷たくあしらわれそう」なんてイメージがありませんか?
もしかしたらそれは、まだ自分にとってピッタリ合うお医者さんに出会っていないか、そのお医者さんについてあまり知らないからかもしれません。
そんな「医者の壁」を取り払おうと、通常、予約をしたうえで診察時しか会うことができない美容クリニックのドクターにインタビューを敢行しました。今回インタビューしたのは、高度な美容医療を扱うD-FRONTクリニックの院長を務める田中智佐子先生。

東京品川のD-FRONTクリニック。美容分野で再生医療を行う数少ないクリニック。
前編では田中先生が美容外科の道を進むきっかけとなったエピソード、また実際に診療にあたるうえで原動力となっている想いに触れることができました。
後編は、美容外科医としていい仕事をするためのポリシー、また私達が美容医療を受ける際に気をつけるべきポイントなどを伺っています!
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患者にとっての「いい結果」を生むために、徹底的に相手を思いやったコミュニケーションをとる

美容医療と真摯に向き合う、D-FRONTクリニックの田中院長。
.確かに、もう少しで死ぬくらいの経験をしたら、仕事のペースをゆるめようと考えたりしますよね。
これだけ自分のことは二の次にして、患者さんのことを考えてくれる医師はなかなかいらっしゃらないのではないでしょうか。患者さんの中には先生のファンになってしまう人も多くいるとのことですが、すごく納得です。
田中智佐子先生(以下、田中):そう言ってくれるとうれしいなと思います。でも、「ファンになってもらおう」と意識しているわけではなく、性分というか、患者さんを目の前にすると本人が言わないことにも先回りして気付いてしまうんです。
例えば、カウンセリングに来た患者さんがヘアアイロンで軽くやけどをしてそのままにしているのを見ると放っておけなくて、聞かれるまえに対処方法を教えてあげたこともあります。

施術中はとてつもない集中力を要する。通常はカメラマンは立ち入れないが、特別撮影を許可していただいた。
私は気が小さく神経質すぎるので、本当は医者に向いていないと思っています。
医者は、オンオフをはっきりつけて疲れないようセルフコントロールをする。だから、自分の患者さんが死にそうだとわかっていても、ゴルフを心から楽しめるドクターもいるし、逆にいえばそれができないと医者はやっていけません。
…けれど私の場合、始終仕事が頭から離れないタイプなんです。
医者というのは、病気を治す確かな腕があることが一番大事。でも、たとえ技術力があっても、感じの悪い先生のところにわざわざお金を払って通いたいと思いませんよね。美容医療なんてなくてもいいものだからなおさらですよね。
ですから、私は患者さんと話す時間をなるべく多く取るようにしています。医者には技術と親しみやすさの両方がそろっていないといけないんです。私は美容のドクターですが、頭はいつも医者でありたいと思っています。
.自分なりの、美容医療に対する哲学を持ってお仕事をされているんですね。
田中:そうですね。でも、この哲学がすべての言動に出るのではないでしょうか。よくほかの先生に「患者さんの心をつかむにはどうすればいいの?」と聞かれるのですが、自分の中にあるこだわりや哲学をどう伝えればいいのか悩みますね。
私自身も人から聞いてできるようになったわけではなく、そもそも教えるものではないですから。「患者さんがどうなりたいのか」「何をしてあげるべきか」を考える思いやりは、訓練で身に付くものではないと考えています。もちろん私自身、いつもできているわけではありませんが、患者さんに全力を注いでいるつもりです。

スマートフォンで患者様の仕上がりを細かくシミュレーションする田中院長。
.患者さんへの思いやりの気持ちが伝わっているから、心をつかむことができるんですね。でも、時々気を使いすぎて疲れたりはしないですか?
田中:親族や友人には、私は「考えすぎ」「先回りして気にしすぎ」と思われています。でも、すべてに気を使っていることが、私にとってのあたりまえなんですよね。
いつも人の世話を焼いて、相手にとって一番いい状態を考えてしまう。
「疲れないの?」と言われますが、性分だからしょうがないところがあるんです。確かに大変なときもありますが、私は仕事が大好きなので、この性格で良かったと思っています。
過剰なくらいの思いやりや気遣いが、患者さんにとっての良い結果につながり、喜んでもらえれば自分もうれしくて、さらに仕事が楽しくなる。相手に喜んでもらうことがやりがいにつながるというのは、おそらくどの世界でも同じではないでしょうか。
美容医療の施術を受けたいけど不安があるという方も多いと思いますが、そういった方には、今お話ししたような私の考えをお伝えして、信頼していただいてから施術するようにしています。
美容に興味のある方は、ぜひ一度クリニックに来てもらえたらうれしいです。
.ありがとうございました。

信頼できるドクターに出会えあたら、美容医療への意識が変わるかもしれません。
信頼できるドクターを見つけるためにはコミュニケーションが重要
ご自身の命の危険を前にしても患者さんを一番に考える田中先生の姿勢は、「医者の鑑」という言葉がぴったりではないでしょうか?
美容医療の施術を受けることに不安がある人でも、これくらい患者さんに真摯に向き合ってくれる医師なら、信頼できますよね。
もし、医師のカウンセリングを受けても美容医療の施術に踏み切れないなら、今回、田中先生にお話を聞いたように、仕事への想いや哲学を聞いてみるといいかもしれません。
技術力があり、さらに人間として信頼できるドクターだと思えれば、自分の外見に関わる重要な施術であっても、安心して任せられるはず。
逆に言ってしまえば、本当に信頼できるドクターはそうやすやすと見つかるわけではありません。なので、「これだ!」と感じるドクターに出会えたら、とりあえず軽いメニューから試してみるといいでしょう。

美容医療によって、日々の生活が少しランクアップするかもしれません。
いかがでしたでしょうか?
お医者さんの素顔をのぞいてみると、病院や美容クリニックに対するイメージも変わってくるかもしれませんね。
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