美容ライター:
佐藤 歩果

幹細胞コスメって知ってますか?
今、エイジングケアの最先端をいくキーワード「幹細胞コスメ」。
何だかすごそうだけど「専門的で難しそう…」と思っている方も多いのでは?
今回は、話題の幹細胞コスメについて徹底解説します。
そもそも幹細胞って何?

細胞を作り出すための工場のような役割を果たす細胞「幹細胞」
私たちの体は、さまざまな働きを持つ何十兆個という細胞から形成されています。肌も細胞からできていますが、肌の最も外側を覆う表皮には、細胞を作り出すための工場のような役割を果たす細胞が存在します。
それが幹細胞です。
幹細胞は表皮だけでなく、血液や神経、脂肪など、体の働きを司るあらゆる場所に存在しています。
幹細胞の特徴は、さまざまな役割の細胞に変化できることと、自分と同じ能力を持つ細胞を作り出せることです。例えばケガをしたときに、幹細胞は傷付いた場所を修復するために集まり働きはじめます。
そして、集まった場所で細胞分裂を行い、組織の機能を回復させるのです。

再生医療の現場や、美容医療への応用で注目されている「幹細胞」
このような幹細胞の働きは、再生医療の現場で注目が集まっているほか、細胞の衰えによって起こるシワやたるみといった肌老化についても、再生する効果が期待できるとして注目が集まっています。
3種類の幹細胞コスメ
シワやたるみといった肌老化の根本的な原因である細胞の衰えを改善することで、肌を再生しようと注目されているのが、幹細胞を培養して作られた「幹細胞培養液」です。
幹細胞コスメとは、幹細胞培養抽出液を配合したコスメのことを指します。
コスメに使用される幹細胞の種類は、大きく3つに分けられます。
動物由来幹細胞コスメ

人の皮膚由来幹細胞に似た組成の羊プラセンタや幼羊の毛根幹細胞。
動物由来の幹細胞コスメは、人の皮膚由来幹細胞に似た組成の羊のプラセンタや幼羊の毛根の幹細胞などを使用したコスメです。
人の皮膚構造に近い組成のため、生体親和性(肌なじみ)が良いとされる一方で、飼育環境の衛生状態や動物保護の観点、アレルギー反応の懸念から、否定的な意見があるのも事実です。
ヒト由来幹細胞コスメ

脂肪由来幹細胞を培養することで「サイトカイン」という成長因子を作り出す。
ヒト由来幹細胞コスメは、人の脂肪に由来する幹細胞を用いたコスメです。
脂肪由来幹細胞を培養することで、他の細胞を培養しても作られることのない「サイトカイン」という成長因子を作り出すことができ、エイジングケアの効果が期待されています。
肌再生の効果が高く、アレルギー反応なども起こりにくいため、3種類の中で最も高価です。
植物由来幹細胞

植物由来の幹細胞コスメは、リーズナブルで比較的取り入れやすい。
植物も傷付いた細胞を再生させるための幹細胞を持っています。
化粧品に用いられるのは、リンゴやアルガン由来の幹細胞です。安全性が高く、リーズナブルなものが多いため取り入れやすいですが、植物と人の細胞組成は異なるので、肌との親和性が課題といわれています。
これからのスキンケアは幹細胞コスメが主流に
なぜ、こんなにも幹細胞コスメが注目を集めているのでしょうか。
それは、今までのエイジングケアの考え方が、今の肌を保つ=対症療法という意味合いが強かったのに対して、幹細胞コスメは細胞に働きかけることで肌を活性化させる=根本療法に近づくことができるからです。

「幹細胞コスメ」はエイジングケア美容の救世主!
美容の分野で最も用いられているのは、エイジングケア効果が高いといわれている「ヒト脂肪由来幹細胞」で、化粧品やエステの分野でも広がっています。
幹細胞コスメは、エイジングケア美容の救世主!
エイジングケアは、早く始めるに越したことはありません。最先端の「幹細胞コスメ」を取り入れて、5年後、10年後の肌に差をつけましょう。